心理カウンセリングにおける心理カウンセラーの自己開示ー1
自己開示とは自分のことをオープンにすることです。
すなわち、自分の経歴、思っていること等、自分に関すること様々です。
人と人との付き合いにおいては親密の度合いが大切です、すなわち自己開示が出来る関係性ほど親密度は高いとなります。
これはお互いがお互いのことをよく知っているほど、その人間関係の親密度は高いということなのです。
では、心理カウンセリング遂行を考える際、心理カウンセラーとクライエントの方との関係において自己開示は必要なのでしょうか?
当然のことですがクライエントの方の心理カウンセラーへの自己開示はカウンセリングを行ううえでは必要です。
クライエントの方の自己開示(情報)なしには、カウンセリングは進みません。
それでは、逆にクライエントの方に対する心理カウンセラーの自己開示は必要なのでしようか?
カウンセリングとは不思議な場であります。
心理カウンセラーとクライエントの方には当然信頼関係は必要です。
しかしそれは、お互いが自己開示をしあう親密により形成されるものではありません。
心理カウンセリングにおける心理カウンセラーとクライエントの方との信頼関係は、心理カウンセラーがクライエントの方の話しをどれだけ聴いているか、またどれだけクライエントの方の問題解決に有効なアドバイス等を心理カウンセラーが提案出来るかによって決まると私は思っています。
したがって基本的には心理カウンセラーのクライエントの方に対する自己開示は、カウンセリングの場では必要がないとなります。
自己開示とは「私」を開示するのですから、クライエントの方の問題解決、変容を目的とする心理カウンセリングにおいて、心理カウンセラーが「私」を開示する必要がないことはお分かり頂けると思います。
しかしクライエントの方も思います。
目の前の心理カウンセラーは、今自分の抱えている問題について本当はどう思っているのだろうか?
心理カウンセラーも同じような経験をしたことがあるのだろうか?
等々。
先に述べた心理カウンセラーによるクライエントの方への問題解決に対する提案も厳密に言えば、心理カウンセラーの自己開示かもしれません。
しかし、それ以上に踏み込んで、心理カウンセラーの思想や人生体験についても、クライエントの方は知りたいと思うことも多々あることでしょう。
そして質問をされるかもしれません。
「先生の体験や思っていることをお話しください」と。
これはクライエントの方からの心理カウンセラーへの質問です。
さて、この質問に対していかに答えるか。
あるカウンセラーによっては「私の考えや、経験があなたの問題解決にどうつながると思われているのですか?」と、質問に対しては質問で対応するかもしれません。
これでは、クライエントの方の質問に応えていません。
クライエントの方と向き合っていないのです。
傾聴のみカウンセラーは次のように思うかもしれません。
「カウンセリングにおける私の役割は、クライエントの鏡になること。だから自己開示を求められても質問に応える必要はない」と。
しかし、カウンセリングを有料で行っているとするならば、クライエントの方は質問をする権利を有します。
したがってクライエントの方からの、自己開示のリクエストを受けた心理カウンセラーは、そのリクエストに応えなければならないのです。
応えなくて良いという判断は、心理カウンセラー個人の主観に基づく判断に過ぎません。
カウンセリングを有料で経済的対価を得ているのであれば、クライエントの質問に応えるのは、心理カウンセラーの責務であると私は考えています。
しかし、そうは言っても、あまりにも個人的にことであれば答える必要もないでしょう。
例えばクライエントの方の相談内容とかけ離れた、カウンセラーのプラシバイー、例えば家族関係を問う質問等。
まとめ
クライエントの方は心理カウンセラーに自己開示を求める権利を有している。
しかし、その自己開示の質問の内容は、今クライエントの方の抱えている問題に関することに限定されており、クライエントの方の問題にまったく関係のない質問には答える必要はない。
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