心理カウンセリングにおける心理カウンセラーの経験と想像力

カウンセリングをしていますと、いろいろな悩みのお話しをうかがいます。

カウンセラーも人間、その能力には限界があります。
クライエントの方の話しを伺っても理解出来ないこともあるかもしれません。
でもその逆に、ものすごく理解出来るお話しもあると思います。

ではまず、よく理解出来る話しの内容とは一体何でしょうか?

おそらくそれは、クライエントの方の話される内容と同じこと、または近いことを、カウンセラーが経験していることではないでしょうか。
経験があるということは、感情、考え方、解決策等具体的に広く知識を有しており、クライエントの方に対して有効なカウンセリングが展開出来ると思います。

私の場合カウンセリングの専門領域を、アダルトチルドレン、自分に自信がない、人間関係の悩み等とさせて頂いておりますが、これらは過去私の生き辛さの原因であり、それを克服した今、これらすべての経験を力として、カウンセリングにおける専門領域とさせて頂いているのです。

では、カウンセラーは実体験・経験がない内容について、カウンセリングが展開出来ないのでしょうか?
そんなことはありません。

先ほど経験があると、カウンセリングはより有効に機能すると書きましたが、カウンセリングとはクライエントの方の話しを聴き、問題を把握、今後の解決策等の提案です。

したがってクライエントの方の話しを伺い、何が問題になっているかを把握出来れば、当然解決策も提示出来、有効なカウンセリングを展開出来るのです。

では、問題を把握する、すなわち問題点を明確にするためには何が必要でしょうか?

それはクライエントの方の話しを聴くということです。
さらには、その話しからクライエントの方の経験してきた人生、状況、感情等を想像することなのです。

すなわち想像力です。

クライエントの方の都度の状況、立場を想像することにより、クライエントの方の全体像を明確にし、さらには問題を浮き彫りにするのです。

したがって話しを聴くだけで、クライエントの方の像を明確に出来ないと、何が問題かも分かりません。

私が話しを伺っていて、何を明確にしているかと言いますと、ポイントは以下の通りです。

・今のクライエントの方の問題点
・その問題はいつから生じているのか
・それに関するクライエントの方の生い立ち
・問題の発生経緯
・考え方と行動(性格)
・都度の感情

話しを伺っている時は頭の中で、イメージを描きながらも、論理的に分析力を働かせながら伺います。
そしてこのイメージが想像力に基づくものなのです。
またこの想像力はイメージだけではなく、その時のクライエントの方の感情まで想像します。
(感情について正確に書きますと、クライエントの方の思考パターンを認識したうえで、この思考パターンであれば、こう反応するであろうという論理分析力も働かせます)。

いかがでしょうか?
私の頭の中での作業ですので、なかなか文章として表現するのは難しいのですが・・・。
想像力とはクライエントの方の経験されてきた場面・状況と、それに伴う感情を感じることなのです。

そしてこの想像力がないと、クライエントの方の話しは理解出来ないのです。
当然、その状況や場面を描けなければ、話しの内容も理解不能でしょうし、また、カウンセリングにおける大切なこと、すなわち共感が出来ないのです。

心理カウンセラーが心理カウンセリングにおける、経験と想像力。
有効なカウンセリングを行うためには、共に大切なのです。

ではこの想像力を豊かにするためには、どのようにすればいいのでしょうか?

私は想像力とはセンスと思っています。
このセンスは子供時に培われるのではないかとも思っています。
ですから想像力が弱い人の想像力強化は難しいかもしれません

私は子供時より活字に親しんできました。
本をよく読む子供だったのです。
中学生でトルストイやドストエフスキーを読んでいました。

並ぶ活字を目に入れ、そこから場面・状況・登場人物の思いや感情等を想像、想像力を高めたと思います。
ですから、読書は想像力を高めるために有効です。

そしてもう1つ。
それは常に相手の立場に立って物事考える姿勢ではないでしょうか。
自分を超えて、相手の立場や思考の枠組みで考える。
これにより想像力は高まると思います。
⇒自分にこだわらないことです。

そして最後にもう1つ大切なこと。
経験と想像力以外に大切なことも書きたいと思います。

それは知識です。
お話しを伺う際、様々な学びより含蓄された「知」を動員して話しを聴く。
これも大切です。
この「知」を持ちながら話しを聴くことにより、より想像力も豊かになり、また、解決に向けてのアドバイスも有効なものとなると思います。

「知」を増やすには勉強することです。
本を読んだり、セミナーに出たり、学ぶことなのです。

心理カウンセラーとは一生涯、学習し続けなければならないのです。



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