出来ないカウンセリング・1 クライエントの方の強固な自己否定

心理カウンセリングにおいて、クライエントの方の抱いてる問題が解決されないままカウンセリングが終わることもあります。

これには心理カウンセラーの力不足の問題があります。
しかしそれ以外にも、そもそもクライエントの方が問題に対して取り組もうと思っていない場合、もしくは自分以外の第三者を自分の望むように変えたい問題については心理カウンセンリグでは対応出来ない時があるのです。

今回はクニイエントの方がそもそも自分の抱えている問題に対して取り組もうと思っていない場合について書きたいと思います。

1 クライエントの方がそもそも自分の抱えている問題に対して取り組もうと思っていない場合

問題に取り組む気がない方がカウンセリングに来るわけがないと思われるかもしれません。
もちろん、カウンセリングに来られる方はご自身の抱えている問題には取り組みたいのでしょうが、稀ではありますが問題に取り組むことに最初から諦めておられる方がおられることは事実です。

それでも問題解決を図りたいと思われて心理カウンセリングを受けに来られるのでしょうが。
今まで同じ問題で何度もカウンセラーを変わった。
同じ問題を解決したく何度もセミナーを受けた等、何回変わろうとしても変わられない場合は、本当にクライエントの方に変わりたい気持ちがあるのか疑問です。

特に自分を変えたい悩みの場合はカウンセリングやセミナーを受けただけで変わるものではありません。
やはりそこには理想の自分像へ向けてのチャレンジが必要なのです。
カウンセリングやセミナーを受講した際には、自分が変わるための何らかのヒントや考えを得ていると思われます。
そのヒントや考えに基づきチャレンジ行動して頂かないと、新しい自分には出会えないのです。

ではなぜクライエントの方は「自分を変えたい」と話しながらも、変わるためのチャレンジ行動をされないのでしょうか。

変わることを恐れておられるのでしょうか。
いいえ、私はそうは思いません。

そこにはクライエントの方の強固な「自己否定」の存在を認識します。
(自己否定についてはカウンセリングに来られるクライエントの方は結構皆さん持っておられますが、その自己否定が強固過ぎるとカウンセリングを阻害してしまうのです)

強固な「自己否定」は最初からチャレンジしても無駄、どうせ自分なんて、変わるわけがない、「変化」を望みながら、チャレンジ行動する前に「達成不可能」と結論を出されているのです。

意識としては変わりたいのですが、その意識の根底に「自己否定」がこびりついており、望む変化を諦めてしまっておられるのです。

この自己否定とそれに基づく諦めのため自分を変えることが出来ず、その変わりカウンセラーを変えたり、多々のセミナーに参加をされるのですが結果は同じです。
この強固な「自己否定」を何とかしなければ。

しかしあまりにも自己否定が強すぎますと、カウンセリングも無力になってしまいます。
おそらくどの心理カウンセラーが担当しても結果はクライエントの方の強固な自己否定と諦めの前に終わってしまうでしょう。

この例について思うことですが、この場合心理カウンセリングが展開出来なかった原因は心理カウンセラーの力量不足ではないということです。

私も出来ないカウンセリングにおいてはやはり落ち込みます。
それは自分の力量に関してです。

しかし、クライエントの方の持つ強固な自己否定と諦めについては、カウンセリングの責任は負いかねます。
それはクライエントの方は変わりたい、何とかしたいと言いながらも、既に変わることを諦めておられるのですから。
先ほども書きましたように、誰がカウンセリングを受け賜っても結果は同じなのです。

精一杯いつもと同じようにカウンセリングを行います。
それでも、クライエントの方の強固な自己否定に阻まれます。

出来る範囲内で一生縣命するしかないのです。
ですから、この場合カウンセリングが展開出来なかった自分を責めることはしません。

次回は、第三者を自分の望むように変えたい問題について書きたいと思います。



お問い合わせは下よりお願いします。

相互リンクのお申し込みはこちらです

サイト内関連記事

心理カウンセリングとは何か そして人は何を求め心理カウンセリングを受けるのか
「カウンセリング」「カウンセリング」と、最近よく聞きます。 しかし、このカウンセ......
心理カウンセリングとは何か・2 心理カウンセリングの目標は行動の変容のみか
前回クライエントの方は「自身の抱えている生き辛さに対して、いかに対応するか、いか......
心理カウンセリングにおける対象となるクライエントについて
クライエントの方が心理カウンセリングを受けに来られる理由は「自身の抱えている生き......
心理カウンセリングにおいて行動の変容はなぜ起こるのか
心理カウンセンリングはクライエントの方の生き辛さからの解放のために、行動の変容を......
心理学とは何か 
心理学とは何か この質問に明確に答えるのは私には難しいと思います。 そもそも心と......
心理学とは何か・2 
心理学、学問の定義は大変難しいです。 前回は國分先生の説をご紹介しました。 今回......
心とは何か
心理学は心を対象とします。 でも、心とは何でしょうか。 心とは一体どのように形成......
心の回復とは何か 自己概念の変容から行動の変容まで
前回心について私の思っていることを書かせていただきました。 心の形成は、人生の体......
行動の変容と意思決定
さて、この心理学読み物でも何回か書いていますが、心理カウンセリングの大きな目標の......
心理カウンセラーのカウンセリングにおける専門領域は必要か
さて、心理カウンセリングにおいて心理カウンセラーは、深くかかわっている悩み相談の......
心理カウンセリングの役割・柱
心理カウンセリングの役割・柱について考えたいと思います。 この心理学読み物のコー......
同情と共感
同情と共感の違いとは何でしょうか? 心理カウンセリングをしていても、この同情と共......
心理カウンセリングにおける共感について
心理カウンセリングにおいて大切なことの1つに心理カウンセラーの共感があります。 ......
受容について
前回は共感の大切さと、共感をするためにはクライエントの方の話しを素直に聴くことを......
心理カウンセラーに求められる能力
心理カウンセラーに求められる能力にはどのようなものがあるでしょうか。 今回ある講......
心理カウンセラーに求められる資質
前回は心理カウンセラーに必要な能力に対して書かせてい頂きました。 今回は前回の内......
人生の悩み 心理カウンセラーと人生哲学
心理カウンセリングとは何か。 この心理学読み物の冒頭に心理カウンセリングとは何か......
心理学を学ぶことの意味 それは自分を知りより良い人間関係を築くために有効です
心理カウンセラーになる予定のない方が心理学を学ぶことに意味はあるのでしょうか? ......
心理学とカウンセリング 
心理学とカウンセリングの違いとは何でしょうか。 心理学は学問です。 カウンセリン......
心理カウンセラーの「自己一致」とは何か
カウンセリングにおいてクライエントの方にかかわる重要な要素として、「自己一致」が......
出来ないカウンセリング・2 第3者を変えるカウンセリング
心理カウンセリングにおいて、第三者を変えて欲しいという依頼を受け賜ることが稀にあ......
精神療法とは何か 心理学辞典より
皆さんこんにちは。 心理学読み物をお読み頂きありがとうございます。 この心理学読......
カウンセリングと心理療法
前回、精神療法とは何かについて書きました。 精神療法と心理療法、その違いははっき......
精神医学について
前回より精神療法等について書いてきました。 精神療法に関連するキーワードとして精......
心理カウンセラーは精神疾患の判断をするべきか
心理カウンセリングにおいて心理カウンセラーは、クライエントの方についての精神疾患......
心理カウンセラー・心理カウンセリング・心理学に対する誤解
世間では心理カウンセラーに対する誤解があるようです。 その1つの原因はメディアの......
潜在意識の問題に対して
心理カウンセリングを言語を媒介とした援助行為と捉えますと、心理カウンセラー、クラ......
心理カウンセリングにおける心理カウンセラーの自己開示ー1
自己開示とは自分のことをオープンにすることです。 すなわち、自分の経歴、思ってい......
心理カウンセリングにおける心理カウンセラーの自己開示の有効性
心理カウンセリングにおいて心理カウンセラーが自己開示をする効果として、どのような......

▲このページのトップへ

HOME