心理カウンセリングにおける対象となるクライエントについて
クライエントの方が心理カウンセリングを受けに来られる理由は「自身の抱えている生き辛さに対して、いかに対応するか、いかに解決するか、生き辛さからの解放を図るため」です。
そして、生き辛さからの解放を図るには心理カウンセラーとして「行動の変容を目指すこと」と「心の悩みや苦しみを受容して傾聴すること」の2つがあります。
さて、心理カウンセリングにおいて「行動の変容を目指すこと」と「心の悩みの傾聴」に共通していることは何でしょうか。
これは「言葉」「言語」を通じて心理カウンセリングを行うということです。
まず「行動の変容を目指す」ことについてですが、クライエントが何に悩んでいるのか、どうして不適応な行動をとり続けるのか、その背後に何があるのか等、言語により情報収集を行い、心理カウンセラーはクライエント理解を深めていきます。
そして心理カウンセラーはクライエント像を構築して、問題の本質を探り、問題解決のための提案を言語を通してクライエントに説明するのです。
したがって「行動の変容を目指す」カウンセリングは、クライエントと心理カウンセラー共に言語を介して行っているのです。
また、「心の悩みや苦しみを受容して傾聴すること」についても、クライエントの方のお話しを傾聴するわけですから、言語により行われます。
当然ながら心理カウンセラーがクライエントの方に共感するためにも言語によるクライエント理解は必要です。
(もちろん非言語もクライエント理解における大切な情報をもたらしますが、漠然としています。例えば泣いているクライエントがいるとして悲しいことは分かりますが、なぜ悲しいのか分からないのです)
さて、ここで1つのことが明確になります。
それは、心理カウンセリングは言語を伴わないと、カウンセリング自体が成立しないのではないかということです。
その通りだと思います。
心理カウンセリングにおいてはクライエント理解がもっとも重要です。
その理解は言語を通して情報としてカウンセラーに伝えられます。
クライエントがお話しをきちんとされない限り、心理カウンセリングは進展しないのです。
では、うまく話せない方、言語力が弱く、かつ自分が何を思っているか、感じているかを伝えることが弱い方(もしくは何も思っていない、感じていない方)は心理カウンセリングの範疇ではないのでしょうか?
例えば幼児、発達障害の方、自閉症の方、重度の知的障害の方、痴呆の方等です。
私はこれらの方が心理カウンセリングの範疇であるかの結論は出しません。
ただ、心理カウンセラーは言語を通して相手理解を行い、言語を通してクライエントに返します。
そして、心理カウンセリングにおいては心理カウンセリング理論を活用して傾聴と行動の変容を進めます。
私が知っている心理カウンセリング理論においては、幼児、発達障害の方、自閉症の方、重度の知的障害の方、痴呆の方等のサポートは出来ません。
それは再三書いていますように、お互いのやりとりが言語により行われるからです。
これらの方に対しては言語による情報収集、言語によるフィードバックは難しいと思います。
ですから、私の心理カウンセラーとしての限界なのかもしれませんが、私は幼児、発達障害の方、自閉症の方、重度の知的障害の方、痴呆の方等のサポートは出来ないのです。
サポートするための知識を持ち合わせていないのです。
これらの方のサポートは心理カウンセリング理論の習得適用以上に、他のサポート知識や技術が必要なのです。
私たち心理カウンセラーは心理カウンセリングの対象となる方の識別(もしくは限界)を知っておく必要があるのです。
(C) 2012 カウンセリングは大阪心理カウンセリングセンター|・心理学・講座・学ぶ